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韓国の活気、日本の風景 

 毎年2回のカワウソ調査から帰ってきた。

 異様にニンニクが好きである。日本では大食すると臭いといって嫌われる。韓国に行くとみなさん一様にニンニク臭いので、おれも欲望を全開にして生ニンニクをかじれるので嬉しい。

 カワウソ調査にいっしょに行くヤマダさんもニンニク好きである。ニンニクが得意な人は胃腸が強いので外国向きなのではないかという仮説を持つようになった。

 まことにどうでもいいブログ記事になりそうな気配がしてきた。



 調査のために韓国で滞在している山村からは、慶尚南道の北部にある居昌(コチャン)が最寄りの町になる。カワウソ調査に2000年に初めて行ったときはほんとうに何もない田舎町だったのだが、数年前からこの町でフランスパンが買えるようになった。

 フランスパンなんか買えても日本人には何も嬉しくないだろうが、カワウソ調査というのは前のブログにも書いたとおり、日本から全食分の重いレトルト食品を持ち込み、滞在中は食い減らしていくというわびしい食生活だったから、現地でフランスパンなどというオシャレなものが買えるようになったことだけで大いなる進歩だった。

 その後「食料品店」しかなかったところに大型のちゃんとしたスーパーマーケットが次々にできはじめ、食料はすべて揃うようになった。自動車で日本から直接乗り込むようになったこともあって、レトルト生活時代は完全に終わりを告げ、食料や燃料、生活用品はぜんぶ現地に入ってから調達することになった。



 居昌にはうまいカルビタン屋を見つけてあるので、毎回そこで1度は夕食を食べることにしている。

 日本ではネット右翼が韓国のズッコケニュースを「そらみたことか」とばかりシェアしまくっているが、じっさいに15年も韓国に通っていて日本人だからと嫌な思いをしたことがわたしにはない。逆に丁寧に扱われたことやあこがれの目やにこやかな笑顔で迎えられたことは数え切れない。山や川を歩いて動物調査をするのがメインだから、現地の人に会う頻度そのものが少ないわけだけれど、それにしても「ヤな韓国人」には会ったことがない。

 どこの食堂にいっても、見慣れた顔のおばちゃんとおっちゃんが、ほとんどカタコトすらしゃべれない日本人(目的が動物調査なので朝鮮語を覚えてもロクに使うシーンがない)に、嬉しそうにかつやや乱暴にがちゃがちゃとうまいキムチやスープを運んできてくれる。



 韓国人といえば、おばちゃんが全員パンチパーマなのが特徴である。しかし最近はそのパンチ率が下がってきた。女学生のみなさんも若気のいたりでへたくそな化粧をし、カフェ(喫茶店ではなく)でスマホに自分の顔を映して手入れに余念がない。

 衣装もオシャレになった。まったくファッションというような概念がなかったような町にいきなり「服が選べて買える」という経済的な豊かさがもたらしたものは、なぜかアウトドアファッションの大流行である。

 なぜか登山服が普段着になってしまったのだ。老人はさておき、おっちゃんおばちゃん世代はとにかく登山服を着るのが日常のスタンダードになってしまった感がある。韓国のおばちゃんたちのパンチパーマは機能的で長持ちし経済的だからはやったという説があるが、ひょっとすると登山服も同じ理由で選ばれている可能性がある。

 田舎町でも目抜き通りにいくつもの登山服屋があるし、路上で売られている衣類も今や登山服ばかりになってしまった。ちょっとカラフルでおしゃれな普段着としては、格好かもしれない。



 町はとにかく賑わしい。いちゃつきながら屋台のワッフルなんぞを食べつつ歩く恋人たち。笑顔で目抜き通りをあるく親子づれ。大根足(韓国の女性はいったいに肉付きのいいのが多い)の買い物女子グループ。それはそれは活気にあふれている。

 クリやギンナン、モチキビなどを売っている屋台があった。商品が山盛りの屋台を写真に撮ったら、店のおばあさんがものすごく怒った。「買わへんねやったら撮るな!」とでも言ったのだろうか。昔日本にもいたなぁ、こういうバアさん。

 夜景を眺めていると、居昌のモーテルの名前に「ドバイ」というのがあった。世界中にケータイを売っている輸出国家だけあって、ドバイなどという名前が田舎町でもゴージャスな雰囲気にリンクしているのだろう。



 この賑わしさを身にまとって日本に帰ってくると、町のあまりの画一性にがっかりする。

 幹線道路に並ぶのはまったくチェーン店ばかり。うまくできた集客装置がロードサイドに集まっているだけの風景だ。昔ながらの商売と大型店が乱立して群雄割拠、何が出るか誰が勝つか分からない韓国から見ると、消費生活が大企業の売上高にしかなっていない日本の風景はひどく殺風景に見える。

 長時間労働したあげくにロクに付加価値を生み出せず、安い食事をロードサイドのファミレスに求め、食っちゃ寝で元気を生み出すこともなく、ヒマにあかせてサービスの要求水準だけは高いためクレーマーを大量に生み、それにいちいち付き合う企業は付加価値を創造できずにいる。

 日本はどうみてもそういう国にしか見えず、マネジメントレベルが低い中小企業は、とっとと外国に出て行ったほうがいいと思う。そのほうが商売はしやすい。

 というより、そうしないと生き残れないんじゃないか。


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[2015/11/03 01:32] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

錦繍の秋の調査でした 


[2015/11/02 12:21] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

カメラを仕掛け、調査地を出発 











調査が後半に入ると、半年間残置するカメラのセッティングが大仕事になる。17台もあちこちに仕掛けるのでけっこうな手間だ。

前回と同じ場所に仕掛けるのは電池交換だけでいいが、新規設置にはカワウソの通り道の厳密な選択、アンカーやボルトの岩への打ち込み、カメラ位置の固定、試験撮影、ヒトに見つかって持ちさられないための隠蔽工作など時間がかかる。

終わって今日の朝は気温が氷点下3度まで下がる。ウェーダーとブーツがバリバリに凍りついた。



ではまた半年後な、青い空よ。
[2015/10/31 16:52] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

調査の食事事情 



韓国の調査現地に入っているときはフィールドワークが最優先なので、食生活は貧しいものだ。

朝から夕方にかけて川や山を歩き回り、日没から夜の2200ー2400時くらいまでは夜の川で寒風のなか(運が悪いと氷点下になり、はっきり言って泣ける)待ち伏せの夜間観察。そのあいまにパソコンで仕事をやる。

こんなふうなのでたとえごちそうがあっても食べる時間がそもそもない。

アウトドアでは食事は人間の燃料であり、全食行動食というのが基本だ。カワウソ調査は宿泊はふつうの田舎村の室内だが、食べものは行動食というヘンなことになる。

それでもいまはちょっとした街に近いお寺に居候できるようになったので、早めに夜間観察を切り上げてカルビタンを食べたり、最終日にはサムギョプサルで祝杯をあげたり、調査中に2─3回は食事らしい食事が楽しめるようになった。



住環境も飛躍的によくなり、電気オンドルがいつでも尻を温めてくれる。

わたしが調査に来始めた15年前は全食レトルト食品であり、日本から持ってくるのも重ければ、食べる楽しみもなかった。カレーと中華丼と親子丼とハヤシライスとカレーと中華丼と親子丼とハヤシライスとカレーと……みたいな食事である。寒いなかでやたらに歩き回るので消費カロリーが多くらしく腹が減る。何を食べてもうまいとはいえ、今から思えば「昔のオレらはえらかった」的な感慨がある。

カワウソ調査に「旅の楽しみ」らしきものが増えたのはいいことだ。

しかし、食堂に行くくらいの時間はできたが、すぐそばにある世界遺産の海印寺(へいんさ)には、まだ行ったことがない。ひょっとすると一生行くチャンスもないかもしれない。

目的のはっきりした旅は、かようにさっぱりしたものである。
[2015/10/30 23:09] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

過去最高鮮度の足跡 



野生カワウソの調査を長年やってますが、ここまでの鮮度で、それが確定できる足跡は初めてだ。

この写真が撮影される64分47秒前にカワウソがここを通過していったのである。左足で跳ねあげた小さな水玉の表面張力が麗しい。

川を20年歩き回り、多額の機材を投入し、ノウハウを蓄積した結果、ようやく「運が味方した場合」にここまでわかるようになった。

神は細部に宿るらしいからね。
[2015/10/29 13:36] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

カワウソは川の生き物(でもない) 


[2015/10/28 19:24] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

タイコウチ 



太鼓打つ手もかじかみて日向石

(韓国慶尚南道・居昌郡)
[2015/10/28 11:19] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

カワウソ夜間観察(2015/10/27) 



今夜は昼間の調査で新たに見つけた巣穴ポイントを目視観察。座ってるとなりには韓国式の土葬墓がある。

川と山とを結ぶラインをフンと足跡、そして山と川とを歩き回った勘でアタリをつけ、張りこむ。

結果は空振り。動物の観察は「向こう合わせ」なので思うようにはいかない。ぜんぜんいかない。でもこういう膨大な蓄積がある時つながって「見える」時がくる。

ひょっとすると俺が死ぬまでにそう何回も来ないかもしれないけど、それは次世代に引き継ぐ。動物の調査ってそういうものだ。
[2015/10/27 23:12] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

夜の下り川風 


[2015/10/27 18:57] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)

韓国の寺の動物たち 







現地の宿泊は地元の寺。いろんな動物が飼われている。ニワトリ、ガチョウ、アヒル、七面鳥、イヌ。ニワトリは各種とりませ約20羽。

イヌはなぜかおどおどしているのが多い。イヌを食う文化だからかもしれないが、昔は日本のイヌももっとおどおどしてるのが多かった。

飼われる方にも飼われ方の文化というものがあるのかもしれない。



七面鳥はひどい面相に似合わず、ホロホロホロと美しい声で鳴く。ガーガー言ってるガチョウは近寄ったら「シューッ」と息を吐いて威嚇しやがった。ガチョウはよそ者が来ると大さわぎするので番犬(イヌじゃないけど)になるというのがよくわかる。そばにいるイヌのほうが静かだ。

センサーライトを作っている会社の社長なので監視とか防犯がよく会社で話題にあがるのだけど、ほんとうはイヌがいちばんだ。害獣対策もそう。相手は動物なので、そうとう巧妙な機器を作っても学習してしまうのだ。

イヌは餌をやると泥棒でもなついてしまう可能性があるが、その点アホ(ごめん。たぶんそうやろ?)なガチョウがもっとはやってもいいかもしれない。

ニワトリ1羽飼うのにも「鳥インフルエンザが……」とか言ってる日本じゃ難しいのかもしれないが、いちばん克復すべきはその融通の利かなさだよ。

防犯をしたいなら、その目的を達成できればほんらい何をやってもいいのである。
[2015/10/27 08:37] ニホンカワウソ研究 | トラックバック(-) | コメント(-)



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