日本人の特質はタヌキ寝入り 

「日本人は悲観的になると思考停止に陥る」

というのは最近のおれの問題意識をひと言で言い表わしてくださった気がする。

人口減社会 黙さず対策尽くそう 思想家・武道家 内田樹
2018年02月12日・日本農業新聞
https://www.agrinews.co.jp/p43254.html


 ありとあらゆる分野で停滞や縮小や自滅路線、そんな中での足の引っ張り合いがぜんぜん終わらず、みんなあきれてSNSに引きこもってうさばらしをするというのが日本のいまの風景だ。

 ショックな事実を正面からとらえて対策を作り上げる能力が極端に低い。

 だからこそこの国の国民は米軍に占領されても教科書に墨を塗って「これでよかったのだ」と反省せずに戦後を謳歌し、その一方でどうみても無駄死にだった戦没者を「彼ら英霊のおかげで今がある」などとよきにはからってしまう。

 直視しづらい事実はずっと直視せず、忘却にまかせてタヌキ寝入り。そのうちなんとかなるのを待ちに入る。

 年金の問題なんて、おれが子供のころの教科書に書いてあったのになんら解決が進んでいない。

 ひょっとすると、日本人が解決してきたのは

・忘却が解決してくれる問題
・経済発展が解消してくれる問題

の2種類しかなかったんじゃないだろうか。忘却は「水に流す」に象徴される消極的な対策のことなので、つまりは経済発展だけしか日本人はまともな解決策を見いだしたことがないことになる。

 おそらく、歴史上侵略者にまともに襲われたことがないという稀有な幸運が、都合の悪いことは考えない日本人の性質に大きく影響しているだろう。

 侵略者からの攻撃は「都合の悪いこと」の最右翼で、事の性質上無視するわけにはいかない。日本以外のほぼすべての民族は、歴史上の戦争でいやおうなくそういうトレーニングを積んできている。

 それができなかった民族はみんな滅びたか、抑圧された状態にいまもおかれている。

 とすると、積もり積もって育てあげてしまった難題を山積みしたまま、人口減というテンションの下がる局面に突入する日本人の前途はかなり暗い可能性がある。

 そういう暗い時代になろうとしていることを誰も真正面から議論していないどころか、どこでそれを議論していくかすら決まっていないのだ。



[2018/03/20 00:02] よもやまコメント | トラックバック(-) | コメント(-)