JNCC2018阿蘇大会 

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 やや旧聞になってしまったが、2週間前のJNCC緒戦阿蘇大会を記録しておこう。

 今年の緒戦ははじめての阿蘇大会となった。参戦クラスは3時間のCOMPクラスだ。

 まずはまったくもってこんなすばらしいコースを走れることに感謝するほかない。コースが長大なので、レース前日に自分のバイクに乗って1周オンリーの下見ができるのだが、前日その下見だけで感動してしまった。

 阿蘇をよく知らなかったのだが、道中で現地の地図をみたら、ツーリングライダーの聖地「大観望」がすぐそばなのである。絶景のすぐそばのコース、阿蘇山は9万年前に巨大爆発をおこし、直径20kmにわたってボッコリ陥没したわけだが、その陥没カルデラから外輪山がドーンと立ち上がるその端にコースが作られている。円形の阿蘇山まで圧倒的なボリュームの空間が眼下に広がり、おもわず下見しながらバイクをとめて記念撮影をする。

 下見中にホンダのファンバイクに作業用ヘルメットで楽しそうに走っている年配のライダーがいたのでよく見たら、JNCCの代表の星野さんであった。好きなんだなぁやっぱり(笑)

 阿蘇は降水量が3000ミリ(東京の倍)もあるのだが、火山灰土で傾斜があるため水はけがいいのだろう。数日の晴れがつづけばすばらしいフカフカの路面にめぐまれる。今回は天気も路面も最高だった。過去の大会では雨でオシルコ地獄みたいなレースもあったようだが、晴れたJNCC阿蘇はダートライダーならぜひ参戦すべきだと思う。このレースに出て豊かな光景をみて、「ああ海外のレースにもやっぱり出たいな」とあらためて思った。

 そんな感動がこの大会にはある。ダートバイクに乗っててほんとうによかった。
 
 日曜日のレースは午後からののんびりスタート。スタートグリッド位置は大外にとる。1コーナーまでゆるくターンしていける。ほんとうはもうすこしインに入りたかったんだけど、のんびりめで行ったらこの場所になった。阿蘇大会は参加人数が少ないのでなんとかなるだろう。

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 去年から乗っているヤマハYZ125Xは特筆すべきくらいキックがかるくて始動性がいい。「蹴る」というより足をかるく踏みおろすだけでスタートする。モトクロス用品店のクロスアップの山岡店長もYZ125に乗っていて「どんなにハデに転けても3回以上蹴ったことはありません」と言っていたがほんとうである。ファンライダーがクロスカントリーに出るかぎりセルは不要と断言できる。(試しに手でかけてみたらあっさり手首をねじって全治5日かかったけれど、そんなバカをやってみる気になるくらい軽い)

 この始動性を楽しむため、レース全体の作戦とは別にスタートはできるだけ前に飛び出してみるのが最近のスタイル。横一線のスタートダッシュっておもしろいからね。セルをキュルキュル回しているライダーを尻目に、キック1発で立ち上がっていくほうがよっぽど速いので簡単に前に出れちゃうのだ。

 今回も3─5番手くらいのスタートに成功。でもそこからは速いライダーのジャマをしちゃ悪いのであまり突っ張って前にでない。どうぞどうぞ前行ってください。いや正味めっちゃジャマですね。すんません(笑)

 今回のレースの戦略。年末から今月にかけてほぼ3日に1回の割合で乗り込んできたので、身体はバイクにずいぶんなじんできた。これまでフープスは凹凸に合わせて走るしか能がなかったのだが、アクセル+クラッチ操作でフロントを上げたまま維持できるようにもなってきたし、タイヤの接地感をより繊細に感じることができるようにもなってきた。

 おれはモトクロスは経験していないので、絶対的スピードは足りない。だが、もともとバドミントン選手だったので持久力の偏差値は同年代の人よりは高い。

 というところから、どう考えても後半勝負。おれは初めてなので土質勘もコース勘もまったくない。阿蘇の参戦ライダーは九州勢が大半を占めているので阿蘇は地の利で負けてしまうことを考えても上位はねらえないだろう。前半はおさえて後半ダレてきたライダーを抜いていく方針でいこう──と殊勝なことを考えていたんだけれども、戦略は1周目から崩れてしまった。コースが楽しすぎてハメをはずしてしまったのが原因です(笑)

 前日の下見でコースのあまりのすばらしさに感動してしまい、天気は完璧だし、身体は過去最高に乗り込んだだけあってよく動く。1周目から天然フープスにサスをバチバチ当てて飛び回るのが楽しくてしかたない。

 こんな最高のコンディションで遠慮しいしい走ってもしかたない。初めてのコースなんだからリザルトは追わずにおもいきり楽しむことにしちゃったわけです。

 いやほんとに楽しい。生きててよかったわマジで。コースじたいが長いし、どこ走ってもOKなくらいコースも広いから、ラインを探す楽しみがいくらでも見つけられる。

 そんな感じで全開の走行を楽しんでいたのだが大問題発生。1周目の後半で右目のコンタクトレンズがズレてきた。まぶたで押し込みながらなんとか1周を終える。ここまでクラス21位。2周目の中盤までなんとか目の端にひっかかっていたものの、後半でレンズが「パラッ」とはずれてゴーグルの中に脱落し、そこからは片目走行でペースがガタ落ちになってしまった。快晴で明るく、阿蘇の土が黒いので路面の陰影がはっきりしていたのが不幸中のさいわいで、ゆっくりなら走れないことはぜんぜんないものの、せっかくのストレートでハイスピードが出せなくなるし、コーナーも攻めるどころじゃなくなってしまった。フロントタイヤの数メートル向こうしかはっきり見えない……。

 2周目のチェックポイントでカミサンにメガネをトランポから持ってくるように頼んで独眼竜のまま3周目に突入。1周目より2分も遅いタイムになってしまってここまでですでに4分ロス。3周目にピットインしたものの、カミサンがメガネのかわりにコンタクトレンズを持ってきてしまっていたのでしかたなく自分でトランポまで歩いてもどってメガネを装着。このコンタクトレンズ騒動で合計12分くらいロスしてしまったことになる。4周で35位まで一気に転落。

 メガネに切り換えて走り出すが、いきなり視界が変わったためクラクラして前半はスピードが出せない。

 しかもタイムをチェックするためにハンドルバーパッドにタイラップでくくりつけていたG−SHOCKがもうなくなっている。ガーン。6万円+いちど2万円かけて修理したのに。戦意10%ダウン。

 いっしょに出場していた弟に追いつくべく、ひとつひとつのターンやストレートで1─2秒ずつ近寄っていくつもりで走る。

 そうしていると、まだまだあると思っていた体力が切れてきた。1周目にノリノリでスピードを出しすぎたムチャとコンタクト騒動、さらにビハインドを取り戻すためにプッシュしていたのがわざわいして身体にサスの衝撃が響くようになってきた。2─3回転倒する。

 練習走行と最近はじめた筋力トレーニングで身体の芯に疲れが残っているような気がしていたのだが、どうも気のせいではなくほんとうに残っているみたいだ。体力切れが早すぎる。いや、ちょっとまて、そういえばメシを食うのを忘れてるじゃないか。朝昼兼用でしっかり食うつもりで食料を買い込んだのに食ったのはパン1つだけだ。レースの前はしっかりめに食わないとダメなのに……。

 などと致命的なことに走りながら気づきつつ、そこからは前走する弟にようやく追いついては転倒して抜かれ、また追いついては転倒して抜かれという苦しいライディング。29位まで順位を上昇させたところでラスト1周のサインが出る。
 転倒を避けるため慎重に走行して最終周中盤にようやく再再再度弟を補足!目の前5メートルまで食らいついて再度「さあどこから抜いてフィニッシュしたろうか」と考えていたら、なんでもない下りで軽く跳ねられたハンドルから手が離れ、もんどり打って転倒してしまった。同時に限界にきていた両足がガチ攣りしてしまって動けなくなりジ・エンド。

 その場で数分休憩したあと、なんとかだましだまし戻ってきてチェッカーフラッグを受けたのは32位(57人中)でありました。


 レースとしての反省点はたくさんあったけれども、まあ最高のライディング日和を阿蘇で楽しめたのでよしとしよう。まだ緒戦である。




[2018/04/05 02:28] ダートバイク / レース | トラックバック(-) | コメント(-)