秋彼岸も終わり、今日は秋祭です。散り残った彼岸花がまだあちこちで花を咲かせています。
いい季節ですが、10月は動物が道路でひかれて死ぬ件数がいちばん多い。じっさいに山間部の道路を走ってみても、しょっちゅう轢死体に出くわします。なぜか。すなわち親から別れた「人生経験」の浅い若いタヌキやアナグマが山を歩き始める時期だからです。なかでも中国自動車道がおおいそうだ。
もちろん秋は山の実りを受け取ることのできる幸せな時期のはずなんですが、今年山で生まれた若い動物たちにとっては、親から独り立ちして初めて山をひとりで歩き回らなければならない試練の季節なのですね。
このブログにもよくコメントを残してくださる動物漫画家の熊谷さとしさんの面白い説をご紹介します。
安住の地を求めてさまよい歩く若い動物のおおきな助けになってきたのが、お彼岸で墓地に残される大量のお供え物だというのです。山の中でなわばりを確保できず行き所を失って人家近くにさまよい出たタヌキやキツネが里のはずれで見つけるのが、お供えの果物やまんじゅう。秋の彼岸はこうして若い個体の役に立ち、春の彼岸は冬が明けていちばん食物が山に少ない時期の動物を助けているというのです。
まんじゅうはちゃんと包装をはがしてお供えしたほうがいいですね。
お彼岸参りなどは人間が人間のつごうでやっていることだけど、それにいろんな意義がある。これが知恵だったと思います。
ところが……。最近はこんなお墓がある。下のアドレスに飛んでみてください。MacのSafariブラウザだと調子が悪いことがありますので、インターネットエクスプローラをお勧めします。
ネットお墓参り http://www.i-can.jp/nethakamairi.htm 今は集団墓地で自分の番号を押すと骨壷が自動的に運ばれて出てくるというばからしい電気墓もあるそうですが、これはさらに完全にバーチャルしてしまっています。
画面やや下の「ネットお墓参り入口」の緑色のバナーを押してください。お参りできる御墓の一覧が現われます。そのなかから「公開されているお墓」という注意書きが付いているものをえらんで矢印を押してみてください。いちばん上は「石井家の墓」です。するとバーチャル墓が登場します。

かなり笑えます。お墓という信仰の対象を笑ってはいけないという自制心がまたさらなる苦笑を誘います。画面左に置いててあるお供えものはドラッグ&ドロップでお墓に供えることができる。線香を供えればケムリがでますし、ひしゃくの柄を持って移動させると水が落ちます。ビールは墓石の上に置くと「バチ当たり感」が演出されます。

デジタルデータを「信仰」にしてしまうのは、もうこれはやる人の勝手にしてくれというかんじです。しかしそれでも墓に重くて大きな墓石を使うのは、死者の魂が永遠なれという祈りの発露だと思いますから、これを吹けば飛ぶようなデジタルデータにしてしまうのは冒涜だとも思う。まあ実際には、リアル世界にちゃんと墓があるけれども、なかなかお参りできないからバーチャル墓を作る、そういう例が多いのかもしれません。実際の墓の画像を使っているものもありますからね。
──しかしそれでも、ですよ。お墓に参れないのならそれに引け目を感じながら生きるべきでしょう。ネットでお参りするのは安易な解決法だとおもいます。
さらには、現実とまったく切り離されたこんなお墓は、地球上で果たしている役割がきわめて限定的であることは知るべきでしょう。これでタヌキやキツネは墓地から完全に排除されました。
御墓の画像の上にある「記帳」をクリックしてみてください。いろんな人が訪ねてきていて、「ご冥福をお祈りいたします」などのとわりと真面目なコメントが多いのが痛々しいのですが、そのなかに前出の石井家の墓には
「心配すんな、お前もドラゴンボールで生き返らせてやるからな!」
といたずら書き的な記帳があって、このばからしさかげんが案外本質を突いているんじゃないかと思います。
路上死体を見つけたら、足で蹴って(手で触るとダニにたかられますので)路肩に寄せておくようにしましょう。
スカベンジャーたちの二次事故を防ぐ意味でも・・・いい状態だったら、頭骨を作りましょう!
確かに、最近よく道でつぶれてる狸やアナグマをよく見ると思ったら、
そういうことだったのか。今日も、山道で、小さなかわいい子鹿をひきそうに
なりました。
それより、このアイキャンのHPみたが、何とも言えんな・・・(笑)
本気でこれにお金を払って、バーチャル墓参りをしてる人がいるのかと思うと、
空恐ろしい気がする。神経を疑うよな・・・
これで商売にしようとする方もすごい神経だが・・・
[2006/10/10 01:01]
徹
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