魂の入った道具が好きだ。いい道具でないと使う気が起きない。
もともと道具屋の息子ということもあるが、いろんなフィールドに鍛えられたところはもっと大きい。超長距離のカヌーツーリングや真剣勝負の釣り、厳寒の川の中を歩き回り夜間の写真撮影もするカワウソのフィールドワーク。いい道具に救われてきたし、ダメな道具に裏切られてもきた。準備不足に泣いたこともあった。
アウトドア道具のほかにも、万年筆・ボールペンさらにはノートなどを含めた筆記用具、カメラをはじめとする記録道具もいっしょうけんめい選んできた。(それにしてはチョンボや空振りも多い)
いままで使ってきた道具の長所や短所を語るため、「フィールド道具考」というくくりをこのブログに作ることにする。
「人間、物に愛着が持てないようでは、暮らしが浅くなるぞ。『玩物喪志』という言葉があって、物をいじっているうちに志を失ってしまうことをいう。しかし、志を失わせるぐらいのいい物があるかどうか、というのが問題なんだよ。諸君。」(開高健「知的な痴的な教養講座」、集英社、1990)
「物より心」というのはひとつの真実だが、いかにして志や魂を物に込めるか。いかに物に結実させるか、というのも人生の一大事なのだ。志や魂は何かで表現しないかぎり無に等しい。